iMacもついに5K(5,120 x 2,880ピクセル)が発売される事になったり、PCモニターも4K解像度が本格的に普及しそうな状況ですよね。
管理人いぬたろうのデスクトップ環境は(1,600x 1,200ピクセル)と(1,920x 1,080ピクセル)のデュアルモニタで使っているのですが次にモニターを購入する時はぜひ4Kにしたいなと思っているのです。
PCモニターやタブレット、TV等が高解像度化していくとスキャニング段階で解像度が低かった画像の場合、そのまま拡大表示されるとかえってピクセルが目立ってしまい「なんか汚い」なんてことが事が起こってきます。
いまさら高解像度でスキャニングし直すというのも現実的ではないでしょうし、元原稿を捨てている可能性も高いでしょう。
という事でソフトによるアップスケーリング(高解像度化)の実用度はいかほどなのか検証をしてみたいと思います。
使用するソフトは
●PhotoshopCC
●PhotoZoom Pro5
PhotoZoom Pro 5 | 株式会社ジャングル
の2つです。(ただ単に管理人いぬたろうが所有しているソフトから選びました。)
PhotoshopはCCからの新機能である「高品位なアップサンプリング」に期待ですね。
PhotoZoom Pro5はホームページで取り上げられている「S-Spline Max方式」を中心に検証していきます。
アップスケーリング(高解像度化)検証

元画像は200×200ピクセルのこの画像です。それを縦横800%(1600×1600ピクセル)拡大した時の比較を行います。
効果がわかりやすいように通常想定される用途よりもシビアな条件にしてみました。
パラメータ項目がある場合は出来るだけデフォルトの設定を使っています。
※用語の説明は省かせてもらうので適当にググって下さい。画像にどういう変化があるかだけを検証します。
顔の中心部分を拡大表示していきます。
PhotoshopCC
PhotoshopCCで画像のアップサンプリング(高解像度化)を行うには、メニューのイメージ→画像解像度→再サンプル。こちらから操作していきます。

ニアレストネイバー法 ー(PhotoshopCC)

最もベーシックな画像補間方法です。ソフトやタブレット上のズーム機能で拡大した状態に近い表示になると思います。
ほとんどピクセルをそのまま拡大しただけですね。この画像が基本になります。
バイキュービック法 滑らか(拡大) ー(PhotoshopCC)

大部ソフトが補間をしてきましたね。同じバイキュービック法でも拡大用の設定ではエッジが目立たないようにぼかしが強めに入ります。
ディテールを保持(拡大)ノイズを軽減 0% ー(PhotoshopCC)

PhotoshopCCからの新機能です。拡大する時に発生するノイズを軽減するパラメータがついています。そのパラメータを0%に設定。
ちょっと加工臭がする仕上がりですね。
ディテールを保持(拡大)ノイズを軽減 20% ー(PhotoshopCC)

パラメータを20%に設定。多少なめらかな仕上がりになりました。
ディテールを保持(拡大)ノイズを軽減 100% ー(PhotoshopCC)

パラメータを100%MAXに設定。もはや画像の雰囲気が変わっています。右ほほにかかる髪の毛をみてもらえばわかると思いますが、ディテールもかなり失っています。
PhotoZoom Pro5
細かくパラメータが設定出来るソフトなのですがプリセットの設定を使います。

S_Spline ー(PhotoZoom Pro5)

バイキュービックにシャープネスを足した感じですね。
S_Spline XL ー(PhotoZoom Pro5)

S_Splineよりもディテールが繊細な感じがします。
S_Spline MAX ー(PhotoZoom Pro5)

S_Spline・S_Spline XLよりもさらにディテールが繊細になっています。
ということで管理人いぬたろう的に結論をいうとPhotoZoom Pro5のS_Spline MAXがベストだと思います。さすが画像リサイズ専用ソフトですね。
逆にPhotoshopCC新機能の画像のアップサンプリングがこの検証ではイマイチ期待はずれに終わってしまいました。
まとめ
●元々は個人的にPhotoshopCCの新機能の画像のアップサンプリングがどの程度使えるか検証しようと思ってスタートしたのですが、ちょっと意外な結論になってしまいました。
PhotoZoom Pro5なかなか侮れないソフトですね。
●今回の検証は画像のアップスケーリング(高解像度化)ということで多少大げさなシャープネスをかけていますが、もちろんオリジナルを尊重するためにパラメータを細かく設定することが大事だと思います。